フルトヴェングラー
ベルリン・フィル
1949.3.14 ダーレム・ゲマインデハウスでの聴衆なし放送用録音
TOGE 11012(CD/SACD Hybrid)
従来のEMI、東芝のLP、CDは、第1、2楽章は3.14、第3、4楽章は3.14と3.15(ティタニア・パラストでのライブ)の編集となっていた。
今回の、Hybrid盤は、全曲3.14演奏であり、TESTAMENT SBT 1143と同一演奏。
3.14 放送用録音 TESTAMENT SBT 1143
3.15 ライブ HUNT KING EMI(歴史的ブルックナー録音集) AUDITE etc
NS氏コメント
「TOGE11012は英テスタメントのCDと全く同一の音源で間違いありません。
SACDの方が若干高域のレベルが低い。」
「このテスタメント音源(EMI保管のテープのはずですが)はドライで残響に乏しく、厚みもまるで無い、そのくせやけに低音がぶんぶんと響く変な音です。
それにしてもテスタメントをそのまま出すとは? 従来の音源はやはり英EMIにはなかったのかも知れません。
推測を述べますと、テスタメントのテープ音源は収録当時はもっと鮮明でモコモコしていなかった。それは最初に独ELECTROLAでブライトクランク化(+エコー)されドイツで発売された。ほぼ同時に仏パテ社にそのテープが送られたがパテではそのテープを使ってモノラルで出した。演奏上のミスや録音の瑕疵がある部分はELECTROLAにより翌15日の録音で部分的に差し替えられた。以降東芝のLPやCDはすべてこのELECTROLA音源で発売された。1998年になってテスタメントではEMIから版権を買い取ってリマスタしようと放送録音のオリジナルテープ音源を発見したがそれは劣化していた。しかしながらELECTROLAのブライトクランク音源を使うわけにはいかず(あるいはすでにダメになっていた?)劣化していた元テープを必至にレストアした。この際ダイナミックスの操作が行われて違和感のある出来上がりになった?」
「従来の東芝、独仏EMIのLPやCDの音源とは違うものです。それにしても違いすぎます。
FALPや東芝のLP、CDを聴きなれた耳には「何だこれは」といったものです。
WCD204の方がはるかに鮮明かつリアリティのある音で演奏会場の雰囲気や奏者の熱気が感じられます。」