ヴァイオリン協奏曲第2番 日本協会(「第2世代」復刻)
2010年 07月 01日
フィルハーモニア管弦楽団
メニューイン(Vn)
1953.9.12,13 スタジオ録音
WFJ-79/80
英HMV ALP-1121 盤起し+「第2世代」によるノイズ軽減
DELTA、WING(PLEXMASTER ロゴ入りシリーズ)の製作チーム作成。
LPの音がダイレクトに再現される。従来のCDの音にかけられていたかのようなベールあるいはマスクが外されたような、鮮明な音で驚かされる。
ふくよかな低域、ホールトーン、足音も聴かれ、本来の音。
この演奏は、スタジオ録音での造詣の深さ、スコアを読みきりすべてをその通り音にする、音になっている点、そこにライブのような丁々発止のエネルギッシュさがあり、この時期になぜこの曲を録音したのか、よくわかる演奏であるが、それが、セッションそのものの鮮明な音で聴ける。
下記ALP-1121試聴記に聴けるところのダイレクトな再現と思われる。
日本フルトヴェングラー協会報 2008年2月掲載
平田治義氏のALP-1121試聴記
「この演奏には、フルトヴェングラーとメニューインの共演した録音中最も生き生きとした生命感と新鮮味があり、その味わいが何とも素晴らしかった。ここにはまっしぐらに進む気迫と、全体を彩る荘重な味わいとの融合があり、また、冴えたリズム感と両者の息の合った緊密な表現を最後まで進めて行く充実ぶりが、二人が共演した録音中で最も優れたものの一つであるとの印象を与えた。
曲はハンガリーの風土の香りや狂想曲風の内容をもっているが、両端楽章がソナタ形式、中間楽章が変奏曲という協奏曲形式の中に溶け込んでおり、フルトヴェングラーはここで全体把握をもとに細部にも的確緻密な表現に心を注いでいるのが伝わってくる。しかしこの盤では第1楽章展開部や第3楽章の迫力など一層リアルであったためか、聴き終わってベートーヴェンの香りを感じたのは全く意想外のことであった。巨匠とメニューインが心底、真剣に打ち込んだ表現をすると、この様な結果をもたらすのであろうか。ここのところに他の演奏家の表現と比べて最も大きな違いを感じた。
この盤の音質(は)、鮮明度のほかに低音が充実しており、最大の利点は独奏ヴァイオリンとオーケストラの音量バランスが非常に良い。再生音はこの演奏の本来の響きにかなり近い(と思われる)。」