フルトヴェングラーの同演異盤CDを探訪する


by Furtwanglercd
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カテゴリ:Wagner( 1 )

d0135647_17404116.jpg第2、3幕(第1幕は紛失)

フルトヴェングラー/
ベルリン国立歌劇場管
1947.10.3
アドミラル・パラストでのライブ

トリスタン:ズートハウス
イゾルデ:シュリーター
クルヴェナール:プロハスカ
ブランゲーネ:クローゼ
マルケ王:フリック
牧童:ヴィッティング


FONIT CETRA
CDE-1046/7
(国内盤 KICC-7150/1)

第2幕 70’30(フランス協会盤は71’58)
第3幕 73’42(同 75’38)
ピッチは高いかもしれない。

まずは、音が良い。中程度のステレオ・プレゼンスであるが、団子状態にならず、高低の分離が良い。高域は煌き、無重量状態にいざなう音色であり、低域は生々しくリアルである。1947年という年代や場所の制約を考えれば驚異的に良い録音といえる。

イゾルデ役のシュリーターは、ジョン・アードイン「フルトヴェングラー グレイトレコーディングス」でも指摘されているように、「音程が不安定」な箇所も多い。第2幕の二重唱は良いものの、第3幕ラストの「愛の死」は、さすがに疲れたのか(ピッチの高さもある?)、半音上ずって聴こえるかもしれない。
ズートハウスのトリスタンは、後のスタジオ録音同様安定した歌唱。クルヴェナールにプロハスカ(マイスタージンガーではザックス)というのが凄いキャストで、時にトリスタン以上に威厳と張りのある声が見事すぎる。キャストの中ではプロハスカが一番良いと思われる。

巨匠の戦後初のオペラ公演。
オーケストラは巨匠の薫陶を受け、緩急強弱のダイナミックな移行を事もなげに成し遂げている。幾重にも押し寄せるクレッシェンドの凄さ。弱音部の意味のあるピアニシモの深遠さなど、楽劇ではなく、声楽付のシンフォニーのようにも聴ける醍醐味がある。
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by FurtwanglerCD | 2008-04-02 17:41 | Wagner