フルトヴェングラーの同演異盤CDを探訪する


by Furtwanglercd
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ベートーヴェン:Sym.5
フルトヴェングラー/ベルリン・フィル
1926.10.16、30、1927.1

フルトヴェングラー・センター
WFHC-021/022

CD1
ブランスウィック盤(25005-25009)を蓄音機HMV194で、ビストロ・ベルランにて再生空間収録。
盤ごと再生版と、繋ぎ版の2バージョン。

CD2
ポリドール盤(69855-69859) 再生ライン収録。
盤ごと再生版と、繋ぎ版の2バージョン。
繋ぎ版 6:16 11:04 5:32 8:46

1926年、フルトヴェングラーの初録音の一つ(ウェーバー「魔弾の射手」序曲と並ぶ)、名録音。
最初期SP盤そのものの良い音で、より万人にと願っていたので朗報である。

CD1について、会報より抜粋。
「東京、新橋にあったフランス料理店のその大理石のフロアに置かれていた蓄音機の再生音が、そのレストランのもつアーチ型の天井に響く音も含めて、これまでになかった音でこのレコードを再生。その蓄音機による再生音を最良の音で収録。」
その会場で鳴っている雰囲気、空気を感じることができる。これはこれで好企画。

GREENDOOR GDCS-0023の蓄音機 クレデンザによる再生空間収録と比べてみるのも面白いかも。

CD2、音質については、日本フルトヴェングラー協会WFJ-18との比較になる。
第1楽章のピッチはこちらが正常か。その分WFJ-18よりも落ち着いた雰囲気となる。
音色やVnの浮揚感、音の鳴りの良さは、WFJ-18が勝るように思われる。
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by FurtwanglerCD | 2010-07-27 12:54 | Beethoven Sym.5
d0135647_9121999.jpgフルトヴェングラー/
フィルハーモニア管弦楽団
メニューイン(Vn)

1953.9.12,13 スタジオ録音

WFJ-79/80

英HMV ALP-1121 盤起し+「第2世代」によるノイズ軽減

DELTA、WING(PLEXMASTER ロゴ入りシリーズ)の製作チーム作成。

LPの音がダイレクトに再現される。従来のCDの音にかけられていたかのようなベールあるいはマスクが外されたような、鮮明な音で驚かされる。

ふくよかな低域、ホールトーン、足音も聴かれ、本来の音。
この演奏は、スタジオ録音での造詣の深さ、スコアを読みきりすべてをその通り音にする、音になっている点、そこにライブのような丁々発止のエネルギッシュさがあり、この時期になぜこの曲を録音したのか、よくわかる演奏であるが、それが、セッションそのものの鮮明な音で聴ける。

下記ALP-1121試聴記に聴けるところのダイレクトな再現と思われる。

日本フルトヴェングラー協会報 2008年2月掲載
平田治義氏のALP-1121試聴記
「この演奏には、フルトヴェングラーとメニューインの共演した録音中最も生き生きとした生命感と新鮮味があり、その味わいが何とも素晴らしかった。ここにはまっしぐらに進む気迫と、全体を彩る荘重な味わいとの融合があり、また、冴えたリズム感と両者の息の合った緊密な表現を最後まで進めて行く充実ぶりが、二人が共演した録音中で最も優れたものの一つであるとの印象を与えた。
曲はハンガリーの風土の香りや狂想曲風の内容をもっているが、両端楽章がソナタ形式、中間楽章が変奏曲という協奏曲形式の中に溶け込んでおり、フルトヴェングラーはここで全体把握をもとに細部にも的確緻密な表現に心を注いでいるのが伝わってくる。しかしこの盤では第1楽章展開部や第3楽章の迫力など一層リアルであったためか、聴き終わってベートーヴェンの香りを感じたのは全く意想外のことであった。巨匠とメニューインが心底、真剣に打ち込んだ表現をすると、この様な結果をもたらすのであろうか。ここのところに他の演奏家の表現と比べて最も大きな違いを感じた。
この盤の音質(は)、鮮明度のほかに低音が充実しており、最大の利点は独奏ヴァイオリンとオーケストラの音量バランスが非常に良い。再生音はこの演奏の本来の響きにかなり近い(と思われる)。」
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by FurtwanglerCD | 2010-07-01 23:00 | Bartok
d0135647_91484.jpgフルトヴェングラー/ウィーン・フィル
ベートーヴェン:Sym.7
1950.1.18-19

RCA LHMV-1008
盤起し+「第2世代」手法によるノイズ軽減

ボーナストラックとして、
WALP-527 同 第1楽章のみ

1952年の運命英雄よりも、それぞれの楽器の音が厚く(太く)、音色がたっぷりある。
従来のCDでは、音にベールが掛けられたようになり、この演奏の数割しか聴くことができなかったのだろう。当復刻ではそのベールが解かれ、迫真迫力、演奏のパッションがダイレクトに再現される。
(「第2世代」手法シリーズには、同演異盤他CDの、低域のぼやけや出すぎ、音色の漂白、ダイナミクスレンジの一様化などはない。)

楽器の音は生々しく、音色には密度がある。重厚な低域、浮揚する高域、分離も明瞭明晰。演奏のダイナミクスの変化も忠実に再現される、生の音と音色になっている。
RCA LPは少々派手な音作りということだが、そのあたりもそのまま再現される。この点では、ボーナストラックとの比較も興味深い。

エンジニアノートより抜粋
「録音当時はSPが主流の時代でありLPの製作にあたっては各面の収録時間の短いテープを新たに編集し直したマスターテープが用いられたといわれている。後発の各国LPやEMI系のCDではいずれも耳あたりのより穏やかな音質に整えられているがオリジナルのRCA盤LPでは非常に力強く鮮明な再生音が聴かれ、各楽器の音色も豊かで、ムジークフェラインでのスタジオ録音でありながら巨匠のライブ録音を彷彿とさせる。
従来この(録音は)1952年以降の英雄、運命、田園などに比べて弱い録音と言われているが、厚みと力感のある中低音、精気溢れる弦楽合奏は勝るとも劣らないものである(。)」
(ボーナストラック WALP527)
米盤と比較すると抑制の効いた迫力よりの演奏の品位を重視するような音作りになっていることがわかる。」

メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」
1949.2.15
HMV DB6941(2VH7108-4、7109-5)
盤起し+「第2世代」手法によりノイズ軽減

これも美音。
従来のCDでは音がマスクされたようにこもっていたのだが、そのマスクがとれて、生々しい音と密度のある音色が再現される。
名演であることが再認識されるだろう。

シューベルト「ザ・グレイト」チャイコフスキー「悲愴」、ベートーヴェン「エグモント」、「コリオラン」で認められた通り、「第2世代」復刻はSP盤起しにLP盤越し以上に威力を発揮することは明らか。
それらも期待したい。
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by FurtwanglerCD | 2010-07-01 01:00 | Beethoven Sym.7