フルトヴェングラーの同演異盤CDを探訪する


by Furtwanglercd
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d0135647_12205127.jpgフルトヴェングラー 2009年に発売されたCDの中からのベスト13。

1.フランク:交響曲 ウィーン・フィル
 1945.1.27 WING WCD-202
2.ベートーヴェン:「英雄」
 ウィーン・フィル 1952.11
 DELTA DCCA-0061
3.フランク:交響曲 ウィーン・フィル
 1953.12 WING WCD-203
4.ベートーヴェン:交響曲第5番
 ベルリン・フィル 1943.6 WING WCD-203
5.シューマン:交響曲第4番 ベルリン・フィル 1953.5 WING WCD-202
6.ブルックナー:交響曲第5番 ウィーン・フィル 1951.8.19
 日本フルトヴェングラー協会 WFJ-75/76
7.ベートーヴェン:「合唱」ウィーン・フィル1953.5.30
 DREAMLIFE RIPD-0003
8.ブルックナー:交響曲第4番 ウィーン・フィル 1951.10.22 
 フルトヴェングラー・センター WFHC-018/20
9.バッハ:マタイ受難曲 ウィーン・フィル
 日本フルトヴェングラー協会 WFJ-69/70
10.ワーグナー:管弦楽曲集 
 日本フルトヴェングラー協会 WFJ-68
11.ベートーヴェン:「合唱」 バイロイト 1954.8.9 
 フルトヴェングラー・センターWFHC-001/2R
12.「コンダクツ・ラヴェル」 日本フルトヴェングラー協会 WFJ-73/74
13.ブラームス:「ドイツ・レクイエム」 
 フルトヴェングラー・センター WFHC-016/17

d0135647_12291184.jpg1と2、どちらを1位にするか迷うところであるが、欠落部分や音飛び部分を、完璧な仕方で修復しているその作業量の多さを考慮した。
2もすばらしい音で、煌くVnの美しさと、温厚明瞭明晰なVc・DBは、従来CDの音を遥かに凌駕する。

1から5まで、いわゆる「第2世代」復刻(盤起し+エンジニアの緻密な作業によるノイズ軽減)の音のすばらしさが際立っていた。
圧巻は、1の1945年のフランク。今年10月発売のVOXオリジナルテープ復刻と銘打ちながらもモコモコと曇りがかった音の某レーベルCDとは雲泥の差。
VOX LPの奥に潜んでいた音をそのまま取り出したような鮮明な音に圧倒される。
第2楽章欠落部の修復も全く違和感がない。これこそ品格と感性を備え、そして「フルトヴェングラーの音」を究めた職人+研究者エンジニアの成果だ。すばらしいエンジニアに拍手。

2も同様。これまでのCDではベールのかけられたようなこもった音を聴いていたのだ。その曇りがとれて、巨匠がオーケストラに託した本来の音と音色が浮かび上がってくる。スタジオ録音ならではの確固とした造形の土台のもとに、ライブのような感興とパッションがほとばしる。本来の演奏はこれほどまでにすばらしいものであったのだ。

1から5まで、「第2世代」復刻の音の優位性は、ここ数年で認識されてきたが、今年はその優位性をさらに決定付けることになった。

EMI系のベートーヴェン交響曲全集は、「英雄」、「第5」、「バイロイトの第9」が第2世代復刻でCDではベストの音で聴けるようになっている。音の良くない「第2」、「第8」、を除き、「第1」、「第4」、「田園」、「第7」を第2世代復刻で聴きたいと願う。

2008年
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# by FurtwanglerCD | 2009-12-01 12:20 | 2009
d0135647_17132917.jpgフルトヴェングラー・センター

WFHC-018/20

ブルックナー:交響曲第4番

WFHC-018
ベルリン・フィル 1941.12.14-16
フィルハーモニーでのライブ。
ウィーン国立歌劇場のエンジニアであったヘルマン・マイ氏がディスク録音機に録音したもので、おおよそ5分に1回ずつディスク交換のために途切れている(演奏は約5分の断片の14個分)。
同じ演奏にDELTA DCCA-0001があり、2004年発売の学研ムック「フルトヴェングラー」の中で宇野功芳氏が、珍しく、このフルトヴェングラーのブルックナー演奏を好意的に評価していた。
フルトヴェングラー・センター会報第23号によると、
「日本でこれまで流布してきたテープ(LP AT-11/12、CD-R MB-3404、CD DELTA DCCA-0001)より音の良い新音源」からのCD化、となっている。
1941年の録音とは思えないほどの音で、戦時黄金期のベルリン・フィルのサウンドを聴ける。
DELTAより入力レベルと音圧が高く、鮮明で迫力がある。音色は薄まっており、DELTAの方が音色は良い。

WFHC-019
ベルリン・フィル 1941.12.14-16
フィルハーモニーでのライブ。
何と、欠落部分を1951.10.22のウィーン・フィルの演奏で修復している。
編集&リマスター:キングレコード関口台スタジオの安藤明氏
1941年ベルリン・フィルと、1951.10.22のウィーン・フィルの演奏では、
細部の演奏スタイルは異なっている。ベルリン・フィルの音とウィーン・フィルの音も異なる。それらを一緒にするわけだから、所詮無理はあるが、それらを承知の上での企画としては理解できるものである。

WFHC-020
ウィーン・フィル 1951.10.22
シュトゥットガルトでのライブ。
会報より。
「放送局のアーカイブから直接コピーした音源」からのCD化。
「放送局に保管されている録音そのままなので、第1楽章冒頭のホルンミスも修正なしで実演のままですし、エコーの追加もなく極めて生々しい音質で、約60年前の録音とは思えないような鮮明さです。ただ放送用に収録したためか音圧の高くなる個所では録音レベルを調整した痕跡があるのは残念です。」
音質良好。
DGよりも音は生々しく、臨場感がある。
今でも、これほどの放送局アーカイブ音源があるということだ。
このように、そのままに近い音でCD化されるなら、リマスター担当者の感性云々ではなく、良い音で、巨匠とそのオーケストラの演奏を堪能できるのだ。
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# by FurtwanglerCD | 2009-11-10 23:12 | Brukner Sym.4

フランク:交響曲ニ短調

d0135647_12551917.jpgフルトヴェングラー/ウィーン・フィル

1945.1.28 表記

日本コロンビア
Denon Vox Vintage
COCQ84702

「マスターテープからの第一世代コピーテープから、第2楽章冒頭の欠落部分や、テープ速度の変動など修正されて作成」とある。

ワウがある。ffでは音が割れる。音はもやもやとし、こもっている。ベールがかけられたような鈍い音。
最近のWINGの音のベールを剥いだ鮮明明瞭な音とは比べようがない。
マスターテープの劣化云々の前に、たとえマスターテープが良くても、根本はリマスター担当者の感性の問題。
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# by FurtwanglerCD | 2009-10-22 12:54 | Frank
d0135647_12192013.jpg日本フルトヴェングラー協会

WFJ-75/76

フルトヴェングラー
/ウィーン・フィル

1951.8.19 
ザルツブルク音楽祭ライブ 全曲

メンデルスゾーン:「フィンガルの洞窟」序曲
マーラー:「さすらう若人の歌」
 (バリトン)ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ
ブルックナー:交響曲第5番

会報より
「1985年5月に会員へ限定頒布した2LP(WFJ-6/7)のマスターテープより直接CD化。」
「この録音の特徴は巨大なスケールの空間的形式意識と内容上の緊張といったものを超える、音楽の自発性と響きの色彩にあり、それは巨匠とウィーン・フィルの出会いが孕む奇蹟によってのみ可能。冒頭より聴き手をエレガントで燦めく様な緊張が包み、そして一つの回想へと導き、第1楽章と第4楽章による強烈な形式的枠付けが従来これ程に、わけても原典版に基づく演奏で成就されたことは絶えて無かったのです。」

マスターテープは本当に音が良いのだろう。その音の良さはよくわかる。
CD化に際し、若干、高域はドライ、低域はボンついているかもしれない。

このマスターテープが現代のホールで大音量で流れたら、どれほどすごいことか。
(某メーカーでトスカニーニ/ホロビッツのチャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番のLPだかマスターテープだかをホールに再生して収録したCDがあったが)
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# by FurtwanglerCD | 2009-10-09 12:30 | Brukner Sym.5
d0135647_17262352.jpgWING
WCD-203
フルトヴェングラー
グレードアップ・シリーズ
今回も「第2世代」復刻。

1.フランク:交響曲 ウィーン・フィル
 1953年12月スタジオ録音
 
 英DECCA社の初版盤LP、
 LXT-2905(Mat:ARL1963-1A,1964-2A)盤起し。
 
 解説より。
 「このDECCA社のLPは当時の最高水準の技術で録音されて(いる)。当時DECCA社が採用していたffrrの録音特性を考慮し、再生イコライザーを吟味して収録した。ウィーン・フィルならではの木管楽器やホルンの味わい深い響きはより一層鮮明となり、第2楽章冒頭の弦楽器のピチカートにおける音場感とイングリッシュホルンのニュアンスの豊富さなどは後発のLPやCDからは聴けないものである。「究極の手段」を用いて注意深く盤面のイズの軽減に努めている。」

 これまでのCDよりも音が鮮明で鮮度が良く、各楽器の情報量が多い。録音優秀というのはこれでこそわかる。ムジークフェラインのホールトーン、楽器の音色がそれぞれしっかりしており、柔らかい音。弦を擦る音や、チューバなどの奏者の呼吸もわかるほどのリアリティさ、奥行きと立体的な空間など、眼前でのレコーディング風景を聴くようですばらしい。Vnは艶やかで美しく、これがこのときの最高のウィーン・フィルの音。

2.ベートーヴェン:交響曲第5番 ベルリン・フィル 1943年6月 放送用録音
解説より。
「リガでプレスされたガスト56規格のレコードで音楽評論家浅岡弘和氏秘蔵版」より復刻。
「このリガプレス復刻盤の鮮明で硬さのない中高音(高音の繊細感では最も優れている印象)と自然で豊かなホールトーン。

 音は柔らかくまろやか。各楽器の音色と分離が明瞭。
第1主題後のホルンや第2主題などとろけるようなふわりとした音。
展開部、運命動機の最後の音を伸ばしている部分も音の空間がよくわかる。
再現部のffとティンパニは迫力があり、迫力と美しさが際立つ。

 どちらもすばらしい音で、巨匠とその当時最高のオーケストラの音を聴ける。
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# by FurtwanglerCD | 2009-10-05 23:24 | Beethoven Sym.5