ブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」
2009年 11月 10日
WFHC-018/20
ブルックナー:交響曲第4番
WFHC-018
ベルリン・フィル 1941.12.14-16
フィルハーモニーでのライブ。
ウィーン国立歌劇場のエンジニアであったヘルマン・マイ氏がディスク録音機に録音したもので、おおよそ5分に1回ずつディスク交換のために途切れている(演奏は約5分の断片の14個分)。
同じ演奏にDELTA DCCA-0001があり、2004年発売の学研ムック「フルトヴェングラー」の中で宇野功芳氏が、珍しく、このフルトヴェングラーのブルックナー演奏を好意的に評価していた。
フルトヴェングラー・センター会報第23号によると、
「日本でこれまで流布してきたテープ(LP AT-11/12、CD-R MB-3404、CD DELTA DCCA-0001)より音の良い新音源」からのCD化、となっている。
1941年の録音とは思えないほどの音で、戦時黄金期のベルリン・フィルのサウンドを聴ける。
DELTAより入力レベルと音圧が高く、鮮明で迫力がある。音色は薄まっており、DELTAの方が音色は良い。
WFHC-019
ベルリン・フィル 1941.12.14-16
フィルハーモニーでのライブ。
何と、欠落部分を1951.10.22のウィーン・フィルの演奏で修復している。
編集&リマスター:キングレコード関口台スタジオの安藤明氏
1941年ベルリン・フィルと、1951.10.22のウィーン・フィルの演奏では、
細部の演奏スタイルは異なっている。ベルリン・フィルの音とウィーン・フィルの音も異なる。それらを一緒にするわけだから、所詮無理はあるが、それらを承知の上での企画としては理解できるものである。
WFHC-020
ウィーン・フィル 1951.10.22
シュトゥットガルトでのライブ。
会報より。
「放送局のアーカイブから直接コピーした音源」からのCD化。
「放送局に保管されている録音そのままなので、第1楽章冒頭のホルンミスも修正なしで実演のままですし、エコーの追加もなく極めて生々しい音質で、約60年前の録音とは思えないような鮮明さです。ただ放送用に収録したためか音圧の高くなる個所では録音レベルを調整した痕跡があるのは残念です。」
音質良好。
DGよりも音は生々しく、臨場感がある。
今でも、これほどの放送局アーカイブ音源があるということだ。
このように、そのままに近い音でCD化されるなら、リマスター担当者の感性云々ではなく、良い音で、巨匠とそのオーケストラの演奏を堪能できるのだ。