フルトヴェングラー 2010 リリースCD ベスト
2010年 12月 20日
CDの中からのベスト7。
1.チャイコフスキー「悲愴」
ベルリン・フィル 1938.10
DELTA DCCA-0067
2.ブルックナー 交響曲第8番
1949.3.14,15
WING WCD-204
3.ベートーヴェン 交響曲第7番
ウィーン・フィル 1950.1
DELTA DCCA-0072
4.バルトーク ヴァイオリン協奏曲
日本フルトヴェングラー協会 WFJ-79/80
5.ベートーヴェン 交響曲第5番 ベルリン・フィル 1926
フルトヴェングラー・センター WFHC-021/022
6.ブラームス ドイツ・レクイエム ウィーン交響楽団 1951.1.25
WFHC-023
7.ブラームス 交響曲第1番 ウィーン・フィル 1947.8.13
WFHC-024
1、3は、SP盤起しであるが、エンジニアの緻密な作業により大きなノイズを軽減している(いわゆる「第2世代復刻」と言われる手法)。この方式が原盤原音をダイレクトに再現することはこの数年で実証されてきた。特にSP盤起しとなると単なる「盤起し」との差異はLP盤起し以上に大きなものとなる(一昨年のシューベルトの「ザ・グレイト」(1951録音)等)。
1の「悲愴」、1938年の太古の録音とは到底思えない音である。今まさに眼前で演奏が繰り広げられているようなリアルなサウンド。ベルリン・フィル黄金時代のサウンドを堪能できる。「エグモント」(1933)、「コリオラン」(1947.11.25 ウィーン・フィル)も従来CDのぼやけた音を遥かに凌駕する生々しい音。
3、従来のCDでは、音にベールが掛けられたようになり、この演奏の数割しか聴くことができなかったのだろう。当復刻ではそのベールが解かれ、迫真迫力、演奏のパッションがダイレクトに再現される。楽器の音は生々しく、音色には密度がある。重厚な低域、浮揚する高域、分離も明瞭明晰で、生の音と音色になっている。
4、LPの音がダイレクトに再現される。ふくよかな低域、ホールトーン、足音も聴かれ、本来の音。
2009年