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フルトヴェングラーの同演異盤CDを探訪する


by Furtwanglercd
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ブラームス:交響曲第2番 ロンドン・フィル 1948

ブラームス:交響曲第2番 ロンドン・フィル 1948_d0135647_185915.jpgフルトヴェングラー/ロンドン・フィル
1948.3.22,23,25
ロンドン キングスウェイホール
でのスタジオ録音

VENEZIA
V-1016
SP盤起し

「このロンドン・フィルとのレコード(ロンドン MR5034)を聴くくらいなら、もっとましな演奏はざらにあるといいたいくらいだ。フルトヴェングラーの名人芸を知らない人はこれを聴いても何の感興もわかないだろう。演奏もまずいし録音もだめなのだ。よくフルトヴェングラーがこれで通したものだと思う。」(マイケル・マーカス)(ダニエル・ギリス編「フルトヴェングラー頌」仙北谷晃一訳)
ジョン・アードインは、「弦楽器が薄く、くすんでいる」(「フルトヴェングラー グレイトレコーディングス」藤井留美訳)と述べ、また、カルショウは、「明瞭でありながら深みのあるいつものデッカサウンドではなく、音は散漫で濁っている」(同書)と述べているが、
当CD、及び、
KING(日本ロンドン) KICC-2307(低域はややかすれているが)、
IRUKA DISKS RK-201(CD-R)(SP盤面はつないでいない)、
(日本協会 WFJ-39)、
ではそのような音ではない。
KING以外はSPのノイズが大きいが、演奏の全体は十二分に詳細にわかる。
デッカサウンドではないにしても、黄金色に輝く音色での明朗明瞭なサウンド。
緩やかに加速するフレーズは生命感、躍動感、力感に溢れており、緩徐部は深い呼吸で流れと「間」のある仕方で大らかに朗らかに美しく歌われる。

各フレーズかくありきという仕方で奏でられて行く。スタジオ録音であるだけに細部に至るまで完璧に彫刻されたような名演である。
同曲演奏史上、もっと高く評価されて然るべき名品である。

主な同演異盤CD比較
1.KING KICC-2307 
2.VENEZIA V-1016 ☆
3.DUTTON CEDA-5024 ×
4.IRUKA DISKS RK-201(CD-R)○
5.GREENDOOR GDWF-2005 △
6.日本フルトヴェングラー WFJ-39 ○
7.RX-3202 ☆
8.グッティーズ ダイレクトトランスファー ○
9.NAXOS ×

ブラームス 交響曲第2番 同曲異演比較
by furtwanglercd | 2008-09-05 23:04 | Brahms Sym.2